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ASBJ実務対応報告第38号:暗号資産の会計処理・開示の公式資料

Fact(確認できる事実)

  • 企業会計基準委員会は、2018年3月14日付で実務対応報告第38号『資金決済法における暗号資産の会計処理等に関する当面の取扱い』を公表しています。現在の公式PDFには、2024年11月1日までに公表された会計基準等による修正が反映されています。
  • この実務対応報告は、資金決済法に規定する暗号資産を対象としており、自己または自己の関係会社が発行した暗号資産を対象から除いています。
  • 活発な市場が存在する保有暗号資産については、市場価格に基づく価額を貸借対照表価額とし、帳簿価額との差額を当期損益として処理すると定めています。
  • 活発な市場が存在しない保有暗号資産については取得原価を貸借対照表価額とし、期末の処分見込価額が取得原価を下回る場合はその差額を当期の損失として処理し、前期以前の損失処理額は戻し入れないと定めています。
  • 暗号資産交換業者が預託者から暗号資産を預かった場合、預かった暗号資産を資産として認識すると同時に、返還義務を同額の負債として認識すると定めています。
  • 期末保有額や預託暗号資産等について表示・注記事項を定め、2018年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用するとしています。ただし、公表日以後終了する事業年度及び四半期会計期間から早期適用できます。

Summary(要約)

一次情報の範囲を超えない具体的な要約を、確認の補助として表示します。

  • 実務対応報告第38号は、資金決済法上の暗号資産を対象とします。ただし、企業自身又はその関係会社が発行した暗号資産は対象から除外します。同報告は、暗号資産交換業者以外の暗号資産利用企業を「暗号資産利用者」と定義し、暗号資産交換業者と暗号資産利用者の保有暗号資産に共通する処理を定めています。
  • 第8項は、継続的に価格情報が提供される程度に、暗号資産取引所又は販売所で十分な数量と頻度の取引が行われている場合を「活発な市場が存在する場合」としています。活発な市場の有無は暗号資産の名称だけでなく、取引数量、頻度及び価格情報の継続性に基づく判定です。
  • 第5項は、活発な市場が存在する保有暗号資産を市場価格に基づく価額で期末評価し、帳簿価額との差額を当期損益に計上すると定めています。第9項は、原則として暗号資産の種類ごとに、通常使用する自己の取引実績が最も大きい取引所又は販売所の取引価格等を用い、取得・売却の付随費用を市場価格に含めないとしています。交換業者が自己運営市場の価格を用いる場合、第10項は、その価格等が公正な評価額を示す場合に限定しています。
  • 第6項は、活発な市場が存在しない保有暗号資産を取得原価で期末評価すると定めています。処分見込価額が取得原価を下回る場合は、処分見込価額を貸借対照表価額とし、差額を当期損失に計上します。第7項は、前期以前に計上したこの損失を当期に戻し入れないと定めています。
  • 第11項と第12項は、活発な市場の有無が変わった場合の処理を定めています。活発な市場がなくなった場合は、最後に観察された市場価格に基づく価額を取得原価とし、その後は第6項を適用します。活発な市場が生じた場合は、その後の期末評価に第5項を適用します。第13項は、暗号資産の売却損益を売買の合意成立時点で認識すると定めています。
  • 第14項は、暗号資産交換業者が預託の合意に基づいて暗号資産を預かった時に、預かった暗号資産を時価で資産計上し、同額の返還義務を負債計上すると定めています。第15項は、預託暗号資産を自己保有分から簿価分離して第5項又は第6項と同様に期末評価し、返還義務を対応する資産と同額にするため、預託資産と負債の期末評価から損益を計上しないと定めています。
  • 第16項は、暗号資産の売却収入から売却原価を控除した純額を損益計算書に表示すると定めています。第17項は、保有暗号資産と預託暗号資産の貸借対照表価額の合計額、及び活発な市場の有無別・種類別の保有数量と貸借対照表価額を注記対象とし、資産総額に比して重要でない場合の省略を認めています。
  • 第18項は、2018年4月1日以後開始する事業年度の期首からの適用を原則とし、公表日以後終了する事業年度及び四半期会計期間からの早期適用を認めています。
  • このArticleは公式資料への入口であり、個別企業の会計方針、仕訳、監査対応または税務処理を決定するものではありません。

Commentary(解説)

背景や論点の解説です。人による確認を終えた内容だけを表示します。

Commentaryは現在公開されていません。

Practical Impact(実務影響)

一次情報をもとに、対象・重要度・対応要否の観点で実務上の影響を整理します。

  1. 対象
    暗号資産交換業者、法人顧客、監査担当者、会計・税務担当者
    重要度
    対応要否
    影響度要確認
    影響範囲
    広範

    内容

    暗号資産の保有または預託を扱う事業者にとって、期末評価、損益認識、預託資産と返還義務、表示・注記の確認対象となります。個別の適用範囲、活発な市場の判断、重要性、会計方針および監査対応は、このArticleだけで決めず、公式原文と専門家による確認が必要です。

更新履歴(1件)
  1. 要約・表現の見直し

    ASBJ実務対応報告第38号の第3項及び第5項から第18項を主張単位で再照合し、対象範囲、活発な市場の判定、期末評価、売却損益、預託暗号資産、表示・注記及び適用時期を具体化しました。