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暗号資産の不公正取引規制:不正行為・相場操縦・インサイダー取引

Fact(確認できる事実)

  • 2026年7月27日時点でe-Gov法令検索に表示される金融商品取引法では、第185条の22第1項が暗号等資産の取引等に関する不正の手段・計画・技巧等を、第185条の23第1項が取引又は相場変動を目的とする風説の流布、偽計、暴行又は脅迫を禁止しています。第185条の24第1項及び第2項は、暗号等資産の売買や関連デリバティブ取引に係る仮装・通謀取引、取引誘引目的の相場操縦等を禁止しています。
  • 衆議院の議案審議経過情報によると、第221回国会の閣法第57号は2026年4月10日に受理され、同年7月15日に参議院で可決され、同年7月23日に令和8年法律第64号として公布されました。
  • 金融庁の概要資料は、改正前の金融商品取引法には暗号資産の偽計・相場操縦行為等の禁止規制がある一方、インサイダー取引を直接規制する規定はないと説明し、改正法第171条の7から第171条の10に暗号資産のインサイダー取引規制を整備するとしています。
  • 金融庁の概要資料は、インサイダー取引規制の対象暗号資産を国内の暗号資産取引業者で取り扱われる暗号資産とし、規制対象者として暗号資産発行者、暗号資産取引業者及び大量売買を行う者の関係者並びにこれらの者からの情報受領者を挙げています。重要事実には発行者、取引業者及び大量売買者に関する事実が含まれ、具体的な基準の一部は政令又は内閣府令に委任されています。
  • 金融庁の概要資料は、改正法が未公表の重要事実の伝達・取引推奨を禁止し、暗号資産に係るインサイダー取引、相場操縦、風説の流布・偽計を課徴金制度の対象に加え、暗号資産に係る不公正取引を証券取引等監視委員会の犯則調査の対象に追加すると説明しています。
  • 令和8年法律第64号の附則第1条本文は、法律の原則施行日を公布の日から起算して1年を超えない範囲内で政令により定める日としています。一方、金融庁公表によると、無登録業に対する罰則の引上げ及び証券取引等監視委員会の犯則調査権限の追加に係る規定は2026年8月12日に施行されました。この記事は、暗号資産のインサイダー取引規制及び課徴金制度など、具体的な施行日を確認できていない残りの改正を施行済みとして扱いません。
  • JVCEAの現行の不公正取引防止規則は、金融商品取引法第185条の22から第185条の24を参照し、会員に社内規則の制定、独立した取引審査部門、取引監視、記録保存及び協会への報告等を求めています。公開PDFは2020年9月25日一部改正版であり、令和8年法律第64号に対応する規則改正は継続確認対象です。

Summary(要約)

一次情報の範囲を超えない具体的な要約を、確認の補助として表示します。

  • 現行制度では、不正行為、風説の流布・偽計及び相場操縦に対する法律上の禁止とJVCEA会員向けの取引審査・監視体制が存在しますが、暗号資産のインサイダー取引を直接規制する法律上の枠組みはありません。令和8年法律第64号は、この空白をインサイダー取引規制とエンフォースメントの追加によって補う改正です。
  • 改正法のインサイダー取引規制は、全ての暗号資産や全ての関係者を一律に対象とする構造ではありません。国内の暗号資産取引業者による取扱い、発行者・取引業者・大量売買者との関係、未公表の重要事実への接近及び情報受領など、法律と下位法令の要件を順に確認する必要があります。
  • 暗号資産関連事業者の準備では、重要事実の類型、情報へ接近する役職員・取引先、情報受領者、自己取引・役職員取引、取引審査及び疑わしい取引への対応を、現行の社内規則と照合することが検討対象になります。ただし、具体的な対応内容は施行日、政令・内閣府令及びJVCEA規則の更新後に再確認が必要です。
  • 改正法は、禁止行為を増やすだけでなく、課徴金制度と証券取引等監視委員会の犯則調査を暗号資産の不公正取引へ広げます。このうち、犯則調査権限の追加に係る規定は2026年8月12日に施行済みです。制度移行の確認では、禁止規定、課徴金制度、犯則調査・罰則及び自主規制上の対応について、それぞれの施行時期を分けて読む必要があります。
  • この記事は2026年8月18日時点で確認できた公布・施行情報を案内するものです。一部規定は2026年8月12日に施行済みですが、インサイダー取引規制及び課徴金制度などの具体的な施行日は引き続き確認が必要です。個別取引の違法性、特定の暗号資産が対象となるか、重要事実への該当性又は個別事業者の対応義務を判断するものではありません。

Commentary(解説)

背景や論点の解説です。人による確認を終えた内容だけを表示します。

Commentaryは現在公開されていません。

Practical Impact(実務影響)

一次情報をもとに、対象・重要度・対応要否の観点で実務上の影響を整理します。

  1. 対象
    暗号資産交換業者、暗号資産関連事業者、JVCEA会員、コンプライアンス担当者、規制当局
    重要度
    対応要否
    続報待ち
    影響範囲
    市場全体

    内容

    暗号資産取引に関係する事業者は、未公表情報の管理、役職員等の取引管理、取引審査及び疑わしい取引への対応について、現行体制と改正法の対象者・重要事実・禁止行為との間に差がないかを確認する準備が必要です。犯則調査権限追加に係る規定は2026年8月12日に施行済みですが、インサイダー取引規制等の具体的な改訂判断は、残る施行日と政令・内閣府令の確定後に行う必要があります。

  2. 対象
    暗号資産交換業者、JVCEA会員、コンプライアンス担当者
    重要度
    対応要否
    続報待ち
    影響範囲
    中程度

    内容

    JVCEA会員については、現行規則が参照する条文番号、取引審査基準、情報管理、記録保存及び報告手続が改正法に合わせて更新されるかを継続確認する必要があります。現行規則と将来の法令・自主規制改正を混同しないことが重要です。