01 / FACT
Fact(確認できる事実)
- JVCEAのシステムガバナンス規則は、事業会員(暗号資産)が暗号資産関連取引に使用するシステムのリスク管理について、ガバナンスを確保するための事項を定めています。
- ガイドラインは、システムに関する判断を開発・運用現場の裁量だけに委ねず、重要な経営事項として経営陣の責任で扱うことを示しています。
- 事業会員は、実効性あるシステムリスク管理態勢とサイバーセキュリティ管理態勢を整備し、金融庁の金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドラインの「基本的な対応事項」を実施することが定められています。
- 全社的なシステムリスク管理の基本方針を定めて定期的に見直し、その概要を公衆縦覧に供することが規定されています。
- サイバーセキュリティの基本方針、戦略・取組計画及び人材育成・確保計画を策定し、戦略・取組計画は年次及び重要変更時に見直すことが定められています。
- 規則は、システム統括管理責任者とサイバーセキュリティ統括責任者(CISO等)の配置、経営陣の資源配分、独立したリスク管理、内部監査及び役職別の教育・研修を定めています。
- この規則・ガイドラインは2026年6月29日に制定され、JVCEAの公表によれば2026年7月1日に施行されています。
02 / SUMMARY
Summary(要約)
一次情報の範囲を超えない具体的な要約を、確認の補助として表示します。
- この規則は、事業会員のシステム部門だけでなく、代表取締役、取締役会、システム統括管理責任者、CISO等、リスク管理部門及び内部監査部門を含む経営管理体制を対象とします。事業会員の経営陣は、システムに関する判断を開発・運用現場だけに委ねず、リスク、投資、人材、復旧及び監査を重要な経営事項として扱う責任を負います。
- この規則は、事業会員に対し、中長期の経営戦略・ビジネス戦略との整合性を踏まえて、全社的なシステムリスク管理の基本方針を定めることを求めています。また、リスクと管理状況を定期的にレビューし、その結果に基づいて管理体制を改善し、基本方針を見直すことを努力義務としています。基本方針の概要は公衆縦覧の対象となるため、事業会員には社内向け基本方針に加えて、公表する概要の作成と更新も必要です。
- 事業会員は、サイバーセキュリティリスクを組織全体のリスク管理の一部として扱い、基本方針、その方針に基づく戦略・取組計画(複数年計画を含む)、人材育成・採用・教育研修等の計画を策定しなければなりません。事業会員は戦略・取組計画を年次及び重要変更時に見直し、事業会員の経営陣は人材計画への関与と、専門人材・予算等の必要な経営資源の配分を担います。
- この規則は、事業会員に対し、十分な知識・経験を持つシステム統括管理責任者とCISO等を経営陣の責任で任命し、サイバーセキュリティ担当部署と関係者の役割、責任及び権限を明確にすることを求めています。また、システム統括管理責任者に、システムリスク管理の指揮、取締役会への報告及びシステムトラブル時の対応指揮を担うことを求めています。事業会員には、サイバー監視、インシデント時の報告・広報、組織横断の連絡・指揮命令、CSIRT等の緊急対応、情報共有及び人材育成を含む管理体制の整備が求められます。
- 事業会員は、システム部門に対するリスク管理部門のモニタリングや、開発担当者と運用担当者の分離など、相互牽制が働く管理体制を整備しなければなりません。システムリスク管理部門は管理態勢の有効性を検証し、その実施状況をリスク管理担当役員と取締役会等へ報告します。内部監査部門は独立した立場からリスクベースの監査を実施し、整備・運用、対応・復旧、法規制遵守及びサードパーティリスクを検証します。
- システムガバナンス規則は、経営方針、責任者、資源配分、独立牽制、監査及び人材に関する管理態勢を定めています。この記事は個別システムの技術統制又は委託先管理の適否を判定するものではありません。規則・ガイドラインは2026年6月29日に制定され、同年7月1日に施行されました。
03 / COMMENTARY
Commentary(解説)
背景や論点の解説です。人による確認を終えた内容だけを表示します。
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04 / PRACTICAL IMPACT
Practical Impact(実務影響)
一次情報をもとに、対象・重要度・対応要否の観点で実務上の影響を整理します。
- 対象
- 暗号資産交換業者、JVCEA会員、システム・リスク管理担当者、コンプライアンス担当者、監査担当者
- 重要度
- 高
- 対応要否
- 要対応
- 影響範囲
- 市場全体
内容
JVCEAの事業会員(暗号資産)は、2026年7月1日施行の新規則に対し、取締役会等の関与、基本方針と外部公表、システム統括管理責任者・CISO等、資源配分、年次計画、人材、独立牽制、内部監査及び危機時訓練を対応付ける必要があります。システム部門だけの改定とせず、経営陣、システム部門、リスク管理部門及び内部監査部門が、それぞれの責任と対応状況を確認する必要があります。
